昭和17~18年 掛幅半切 133×33cm
「雲は龍に従い、風は虎に従う」と読む。『周易』の句。相類するものは互いに求め合う意であるが、丸山敏雄は意味を拡張して「断固たる決意を固めれば、障害も変じて味方となる」という意を含ませている。
自在な章法(文字の配置)に注目。心の動きと一体となって、筆が暢びやかに動いている。特に「龍」の最終画の上方に舞うかすれた飛白線と、「虎」の長く引ききった堅画(たてかく)がこの作品の見どころ。